読書感想文の本の選び方|元図書館司書が教える失敗しないコツ

読書感想文の本の選び方|元図書館司書が教える"失敗しない"コツ 読書術・習慣

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夏休みが始まると、悩ましいのが読書感想文の本選び。

図書館司書だった頃、夏になると「この子に合う本はありますか?」という親子連れからの相談が毎年増えました。

この記事では、元司書の視点から「感想文の本の選び方」をお伝えします。
本選びで迷っている親御さんの、ヒントになれば嬉しいです。

大前提:課題図書じゃなくてもいい(ことが多い)

「感想文の本=課題図書」と思い込みがちですが、実は自由図書でOKという学校も多くあります。
(※お子さんの学校の指定は、最初に確認してくださいね)

課題図書にこだわらなければ、選択肢はぐっと広がります。
そして選択肢が広がるほど、「その子に合う一冊」に出会いやすくなるんです。

元司書が教える、本選びのコツ

① 「その子の好きなこと」から、一緒に選ぶ

本のジャンルやあらすじから入るのではなく、「その子が今、何に興味があるか」から選ぶのがおすすめです。

昆虫が好きなら、虫の出てくる物語。
スポーツに夢中なら、部活を描いた作品。

「好き」と地続きの本は、スラスラと読めて、感想も自然と出てきます。

② 「読みなさい」は、逆効果になることも

大人が良かれと思って「これを読みなさい」と渡した本は、なかなか進まないものです。
強制されると、それだけでやる気をなくしてしまう子もいます。

一緒に選びながらも、最後の一冊は子ども自身に決めてもらう。
自分で選んだ本なら、感想もその子自身の言葉になります。

③ 分量は「ちょっと薄いかな」くらいでちょうどいい

「読み切れた」という達成感が、感想文の第一歩です。

厚い本に挫折してしまうと、感想文どころか、読書そのものが嫌いになりかねません。
迷ったら、薄い方をおすすめします。

④ 迷ったら、図書館の司書に相談する

それでも決まらないときは、図書館の司書に相談してみてください。
こんなふうに聞くのがおすすめです。

「〇〇に興味があるみたいなんですが、そういう読み物はありますか?」

このときお子さんの興味をいくつかリストアップしておくと、司書も本を提案しやすくなり、ぴったりの一冊に出会える可能性が上がります。

司書の仕事については、『図書館司書の裏話|選書ってどんな仕事?元司書が解説』の記事でも紹介しています。

感想文が「書きやすい本」の特徴

選ぶときの目安として、こんな特徴のある本は感想文が書きやすいです。

  • 主人公が、自分と同じくらいの年齢
  • 気持ちが大きく動く場面がある(嬉しい・悲しい・悔しい)
  • 自分の体験と重ねられるテーマ(友達、家族、部活など)
  • そして何より、その子の興味があるもの

「主人公と同じ場面で、自分ならどうするか」を考えられる本は感想が書きやすいんです。

注意:課題図書は、図書館で借りにくい

もし課題図書を読む場合は、ひとつ注意点があります。

課題図書は毎年、図書館で予約が殺到します。

夏休みが始まる前から予約を入れている親御さんもいるほどです。

しかも、ここが意外と知られていないのですが——

課題図書は「その年限り」のもの。
図書館としては、来年以降読まれなくなる本を何冊もそろえるわけにはいかず、蔵書が1冊だけということも珍しくありません。

1冊しかない本に、予約が殺到する。
「読みたい時期に借りられない」のはあるあるなんです。

図書館で借りるなら、とにかく早めに動くこと。

間に合わなければ、購入(紙・電子)も選択肢に入れておくと安心です。

話題の本に予約が殺到する様子は、『第175回 芥川賞・直木賞 受賞作まとめ|元図書館司書が解説【どこで読める?】』の記事でも紹介しています。

おまけ:感想文を書くときのコツ

本が読めたら、次は書く番。
でも特に低学年のお子さんは、一人で感想文を書くのはなかなか難しいものです。

そんなときは、親御さんとのおしゃべりのキャッチボールから始めてみてください。

「どういうところが面白かった?」
「この場面のとき、どう思った?」
「この本をお友達に教えてあげるとしたら、なんて言う?」

こうした問いかけに答えるうち、子どもの中から「自分の言葉」が出てきます。

それをつなげていけば、感想文の骨組みはもうできています。

特におすすめなのは、最後の「お友達に教えてあげるとしたら?」。
誰かに伝えようとするとき、感想はいちばん自然な言葉になるでしょう。

まとめ

  • 課題図書にこだわらず、「その子の好きなこと」から選ぶ
  • 最後の一冊は、子ども自身に決めてもらう
  • 分量は「ちょっと薄いかな」くらいでいい
  • 迷ったら、図書館の司書に相談を

読書感想文が、「読書嫌いのきっかけ」ではなく、「本を好きになる入り口」になりますように。
元司書として願っています。

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